金剛界大日如来(市文化財)
照光寺本堂の本尊。寺の院号が「瑠璃院」であることから本来は薬師瑠璃光如来が本尊であったと考えられるが、いつの世にか大日如来が安置されるようになった。正徳3年(1713)造立、寛政4年(1792)補修。作者不詳。二度の大火を免れている。
胎蔵界大日如来(長野県宝)
本堂脇本尊。もと諏訪大社下社神宮寺三重塔本尊。廃仏毀釈により上下神宮寺は悉く廃寺となるなか、照光寺に難を逃れてきた仏像の一つ。造顕は明応3年(1494)7月、慶派七条仏所康忠作。- 仁王尊像(市文化財)
明治の廃仏毀釈によって下社神宮寺より当山に移された像のひとつ。
文明14年(1482)の諏訪湖の氾濫で安国寺より流失したのち下社神宮寺へと移安された。言い伝えでは、流れ着いた際に二像は真っ二つに割れており、4体の像に見えた。それゆえ流れ着いたところの地名が「四王」と名づけられ、現在も下諏訪に地名として残る。
室町時代作とされていたが最近の見立てでは少なくとも鎌倉時代に遡るとされる。現在は本堂に安置。
秘仏諏訪大明神本地千手観音・不動明王・毘沙門天(市文化財)
千手観音は下社神宮寺千手堂の本尊にして諏訪大明神本地仏。武田勝頼の念持仏と言われる。明治の廃仏毀釈により当山に移安された。千手観音は平安時代後期の作とされ、全長は3寸程と小ぶりだが、細部の彫刻や截金紋様は繊細で秀逸な作り。不動明王・毘沙門天は鎌倉時代、厨子は江戸時代。画像は御影。
弘法大師像(市文化財)
室町時代作。
興教大師像(市文化財)
室町時代作。
不動明王
施主 林善左衛門。安政4年(1857)建立。
愛染明王
施主 林善左衛門。安政4年(1857)建立。
貞治の不動尊(市文化財)
高遠の名石工守屋貞治の伽羅陀山地蔵尊は薬師堂境内に安置されている。石仏研究家の曽根原駿吉郎氏が貞治の当家で記録を調査中に岡谷の照光寺にあることが判明し、訪ねて来られて発見。造立は文政十年(1827)七月 貞治62才の時で、既に失明に近い状態の頃の作とされる。
五点阿字 甲斐木喰上人画
文化4年(1807)90歳(市文化財)
大日如来 木喰上人画
文化4年(1807)90歳(市文化財)
当山境内案内図
奥州の遊歴画家明山が文政10年(1827)頃、当寺に止宿して描いたもの。 諏訪湖の浜中島 ・弁天島・高島城の浮城・小坂観音院などが見える。 八ヶ岳と富士山を遠望する、門前の伊那街道筋には 問屋・高札・道行く人々・籠かきなどが、写実的に描写されている。
寅・寿老人・龍 三幅対
天保6年(1835)8月 雄山藤原天瑞35歳のときの大作で 岸駒に匹敵すると評される
寅・寿老人・龍 三幅対
天保6年(1835)8月 雄山藤原天瑞35歳のときの大作で 岸駒に匹敵すると評される
寅・寿老人・龍 三幅対
天保6年(1835)8月 雄山藤原天瑞35歳のときの大作で 岸駒に匹敵すると評される
両部曼荼羅 金剛界曼荼羅 中島章光画
両部曼荼羅 胎蔵界曼荼羅 中島章光画
漁舟帰村図
田能村竹田(江戸後期の文人画家)画
当山什宝の一つ
十二ヶ月屏風 六曲一双 江戸時代
雲龍図 狩野昌運画 正徳5年(1715)5月
諏訪藩二の丸諏訪頼尭公寄進
天照大神画讃 道本憲寿書 江戸時代
柳鶏図(三幅中) 狩野文麗画 江戸中期
雀翔竹枝図 狩野周信画 正徳5年(1715)5月
二の丸諏訪頼尭公所持を寄進 江戸中期
林敬斎先生肖像画
敬斎は新屋敷の村医・儒者・俳人藤森素檗と親交があった十三回忌に当寺に奉納したもの 嘉永4年(1851)江戸時代
扁額「城向山」平安道本書
山号は、室町時代末期に花岡藤兵衛が居館した、花岡城にちなむと伝えられる。
本道は江戸時代における 大師流の大家として知られる、大護院憲寿僧正「平安」とあるため、
京都智積院に在住していた頃の書で、文政年間 と推定される。
当山第十九世法印憲快は、憲寿と法兄弟の間柄であったので、
当山は憲寿の書蹟を多数伝存する。
独立 道本憲寿僧正書
池成明月自然来 三井親和書 78歳 江戸中期
「経日不足」 神尾光臣書
「合成強」 德富蘇峯書
「十全会」 通嬉書
「大海不擇細流」 釈宗演書
「大慈悲心」 中村不折書
「處静観動」 西郷從道書
仏画師紹介
宮坂 宥明(みやさか ゆうみょう)
仏画師、照光寺副住職、照光寺宗教文化研究所所長
昭和28年生まれ。東京藝術大学・同大学院終了後、インド・ダラムサーラにて7年間仏画の修行に励む。
帰国後、照光寺に勤める傍ら仏画を制作。現在、照光寺光明閣の十数点の仏画を奉納。
著書に「八十四人の密教行者」(共著・春秋社)、西蔵図像聚成(監修・四季社)、「大人のためのぬりえ般若心経」(解説・四季社) 、「チベット密教仏図典」(仏画・春秋社)などがある。
六道輪廻図
六道輪廻図
「六道」とは地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六つの迷いの世界。三毒(貪・瞋・癡)という煩悩に執われている限り、衆生は六道を彷徨い続ける(輪廻)。平成17年開眼。サイズ 2.6m×2.0m。光明閣奉安。
仏伝図
仏伝図1 誕生
仏伝図2 青年期
仏伝図3 苦行
仏伝図4 降魔成道
仏伝図5 初転法輪
仏伝図6 入滅・涅槃
八大菩薩
虚空蔵菩薩
福徳・開運・記憶などを司る。虚空は何物にも打ち破られないから無能勝であり、蔵はすべての人々に利益・安楽を与える宝を収めている
文殊菩薩
ほとけの智慧を象徴する。空の智慧をもって菩提心を浄め、般若の利剣で煩悩の根を断ずる
金剛手菩薩
人々に菩提心の種をまき、善心の兆しをよく守護し、心に慈悲の蓮華を発育させる。大勢至菩薩と同体とされる
観音菩薩
救いを求める者に応じて千変万化の相をとり、大慈悲を行ずる。苦悩する人々が一心に観音菩薩の名を唱えれば、その声を観じて直ちに救済するので観世音菩薩ともよばれる。
一切諸法を観察し、人々の苦悩を自在に救済するので観自在菩薩ともいう
弥勒菩薩
現在は兜率天で禅定に入り、あるいは天人に説法している。五十六億七千万年後にこの世に下生して弥勒仏として衆生を救済するといわれている
普賢菩薩
ほとけの理法や行願を象徴する。菩提心の徳の展開を司る。金剛薩と同体とされる
地蔵菩薩
大地の徳性を象徴する。釈尊の没後から弥勒菩薩が出現するまでのあいだ六道の衆生を済度する
除蓋障菩薩
一切の煩悩を除去する智慧のはたらきを象徴する。無分別の法をもって、もろもろの無益でまちがった見解をなくし、人々の心の悩み、垢を除く
照光寺について
照光寺の寺宝・仏画